結論:治験には専門用語が多く、初めて検討する方には聞き慣れない言葉が並びます。本記事ではCRC・IRB・GCP・PMDAなど50語を「初心者でも分かる」レベルで整理しました。治験は労働ではなくご協力(ボランティア)で、お支払いされるのは協力費(治験負担軽減費)です。事前説明会で迷子にならないためのリファレンスとしてご活用ください。
このページはブックマーク推奨。気になる用語から拾い読みできます。
Q. 治験の制度・基準に関わる用語は?
1. 治験
新しい薬・医療機器が国の承認を受けるための臨床試験。厚生労働省「治験について」。
2. 臨床試験
人を対象とした医学研究の総称。治験はその一部です。
3. GCP(Good Clinical Practice)
治験の実施基準。日本では薬機法に基づく省令として法定化。
4. ICH-GCP
日米欧で調和された国際版GCP。
5. 薬機法
医薬品・医療機器の規制法(旧薬事法)。
6. 承認申請
治験データをもとに製薬企業がPMDAへ提出する手続き。
7. PMDA(医薬品医療機器総合機構)
日本の医薬品規制機関。公式サイト。
8. 厚生労働省
最終的に医薬品を承認する行政機関。
9. 第I相試験(Phase 1)
主に健康な成人を対象に安全性を確認する初期段階。
10. 第II相試験(Phase 2)
少数の患者で有効性・安全性・用量を探索する段階。
11. 第III相試験(Phase 3)
多数の患者で標準治療と比較する大規模試験。
12. 第IV相試験(Phase 4)
承認後の市販後臨床試験。
詳しいフェーズの違いは治験の流れを参照。
Q. 参加者の権利・安全に関わる用語は?
13. インフォームド・コンセント
十分な説明を受けたうえでの同意。事前説明会の核となるプロセス。
14. 同意説明文書
治験の目的・方法・リスク・補償を記した書面。
15. IRB(治験審査委員会)
治験を実施してよいか審査する独立委員会。
16. 倫理委員会
IRBの一般的呼称。
17. ヘルシンキ宣言
人を対象とする医学研究の倫理原則。GCPの土台。
18. 健康被害補償
治験との因果関係が認められた健康被害への補償制度。
19. 有害事象(AE)
治験中に発生した好ましくない医学的事象すべて。
20. 副作用(ADR)
薬との因果関係が否定できない有害事象。
21. 重篤な有害事象(SAE)
死亡・入院など重大な有害事象。PMDAへの報告義務あり。
22. プロトコル違反
治験計画書からの逸脱。
23. 守秘義務
医療スタッフが個人情報を漏らさない義務。
24. 匿名化
氏名等を識別できない形に処理すること。
Q. 試験デザインの用語は?
25. プラセボ
有効成分を含まない見た目だけ同じ偽薬。
26. 盲検(ブラインド)
誰が実薬を受けているかわからない設計。
27. 二重盲検
医師も本人も実薬かわからない設計。
28. ランダム化
くじ引きで群分けする方法。
29. クロスオーバー試験
同じ参加者が複数の薬を順番に試す設計。
30. 対照群
比較対象となるグループ。
31. 適格基準
参加可能な条件(年齢・BMI等)。
32. 除外基準
参加できない条件(特定疾患等)。
33. スクリーニング
事前健康チェック。詳細はスクリーニング検査内容。
34. ウォッシュアウト期間
他の薬の影響を抜くための期間。
Q. 関係者・現場の用語は?
35. CRC(治験コーディネーター)
ご協力者と医師・製薬企業の橋渡しをする専門職。日本SMO協会(JASMO)加盟SMOで多数稼働。
36. 治験責任医師
治験全体に責任を持つ医師。
37. 治験分担医師
責任医師から業務を任された医師。
38. SMO(治験施設支援機関)
医療機関の治験業務を支援する会社。
39. CRO(医薬品開発業務受託機関)
製薬企業から治験運営を受託する会社。
40. スポンサー(治験依頼者)
治験を依頼する製薬企業。
41. モニター(CRA)
治験が計画通り進んでいるか確認する担当者。
42. 治験施設
治験を実施する医療機関。
43. データマネージャー
データの品質管理を担う専門職。
業界全体の取り組みは日本製薬工業協会(JPMA)でも公開されています。
Q. 参加にまつわる実務用語は?
44. 協力費(治験負担軽減費)
通院・入院などの負担を軽くするためのお支払い。お給与ではありません。詳しくは協力費の仕組み。
45. 来院日(Visit)
治験スケジュールにおける各通院日。
46. ベースライン
治験開始前の基準値。
47. エンドポイント
治験で評価する指標(主要評価項目・副次評価項目)。
48. 完了(コンプリート)
最後まで参加を全うすること。
49. 脱落(ドロップアウト)
途中で参加を中止すること。
50. フォローアップ
治験終了後の経過観察。
Q. 福岡・九州の治験参加でも同じ用語が使われますか?
はい。GCPに基づく全国共通の用語ですので、福岡・九州エリアの治験施設でも同じ語彙でやり取りされます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 用語が多すぎて覚えきれません。優先順位は? まず「インフォームド・コンセント」「IRB」「GCP」「CRC」「協力費」の5つを押さえれば、事前説明会は理解できます。
Q2. CRCには何でも質問してよいですか? はい、CRCはご協力者の窓口です。体調・スケジュール・協力費の細かい質問もOK。
Q3. もっと深く知りたい用語があったら? 当センターの関連記事(治験とは、治験と臨床試験の違い)もご参照ください。
Q4. 治験は怪しい仕事ですか? いいえ。法律・国際基準に基づいたご協力(ボランティア)です。
「用語の意味を確認したうえで具体的な案件を見てみたい」という方も歓迎です。九州治験案内センターでは、九州エリアの治験・モニター情報をInstagramでお届けしています。気になる案件があれば、@fukuoka_chiken_infoからDMでお気軽にご質問ください。
